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名誉会員・郡家郎先生より大隅良典先生へのお祝いの言葉を頂戴しました

「オートファジーの仕組みの発見」に対する2016年ノーベル生理学・医学賞の単独ご受賞洵にお芽出たく、酵母遺伝学フォーラム会員の一人として最高の慶びであります。

酵母の液胞内で活発にブラウン運動する粒子は「踊る粒子(Dancing body)」とも呼ばれ、光学顕微鏡で誰しも目にするものであるがその役割は不明であった。大隅先生の非凡さはそこに研究の焦点を合わせ、その「踊る粒子」が細胞の老廃物を取り込んで液胞に運ぶ膜構造体「(オートファジックボディ)であり、液胞は生体物質の分解と再利用に必要なオートファジーの場であることを明らかにされたことである。十数個に及ぶ多数のオートファジー関連遺伝子を発見されたが、これらの遺伝子は哺乳動物にも存在しており、その異常がパーキンソン病やアルツハイマー病の一因になることも判明して医薬開発への応用も期待されるなど、酵母オートファジー研究は、様々な分野に広がり日々深化している。先生が口癖のように説かれる「顕微鏡で細胞を覗くことの大切さ」を改めて学んだ今回のご受賞である。

酵母液胞膜ATPaseの研究で知られる東大安楽研究室にご在籍の頃から存じ上げていた大隅先生であるが,奥様とご一緒のテレビ記者会見でも示された暖かく飾らぬお人柄に改めて感銘を深めた。ノーベル賞を受賞されて大隅先生のご日常は益々ご多忙になることでしょうが、酵母遺伝学フォーラムにもご参加戴いて今後の発展に益々大きく貢献して頂ければ有難いと願うばかりである。

平成28年10月7日
郡家郎
酵母遺伝学フォーラム名誉会員

[ 16.10.11 ]


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